
シンガポール名物料理(?)、カヤ・トースト(kaya toast)。卵・砂糖・パンダンリーフ(スリランカで言うところのランペ)・ココナッツミルクを熱で凝固させてジャム状にし、バターとともにパンに塗って食べる。ココナッツ・ジャムと呼べば分かり易い。
煮詰めた青臭くて甘ったるいココナッツミルクと塩っぱいバターの組み合わせが名物たる所以…らしいがそんな特段おいしいものでもない(不味くもない。そのままの味)。カヤジャム自体はあんこの入った草餅の味に近い(?)。
ココナッツミルクパウダーとパンダンリーフは余りがちなので、余り物でたまに作るくらいでちょうど良い。本式では食パンとは少し違うパン(クラコットみたいな)を使って炭火で炙るようだが、まあそんなに凝って追求するようなものでもないだろう。
最初に作ったときはガスコンロで加熱したが、すぐに沸騰して分離してしまい失敗。温度指定可能な電磁調理器でリターンマッチを行い成功した。
小刻みに温度を変化させながら様子を見たが、75~80℃のあたりで一気にジェル状へ凝固が始まった。温度指定可能な調理器具が無い場合は湯煎が無難ではないかと思う。固さをどのレベルにするかは悩ましいが、低めの温度(70~75℃)でやや緩めに仕上げるのも良さそう。
卵は元々、60℃あたりから凝固が始まり80℃で完全凝固するが、希釈されていると凝固温度が高くなる。らしい。
3倍だと凝固温度は85℃くらいになるらしく、今回は3~4倍に希釈されているので凝固開始の温度はおそらくそのあたり。(
参考)
要するにカスタードクリームと同じ理屈。
つくってるとこ【材料】
ココナッツミルクパウダー 20g
水 100cc
卵 1個
グラニュー糖 50g
パンダンリーフ 1本(60cm程度)
【作り方】
卵を溶き、グラニュー糖を入れて混ぜる。
パンダンリーフを長さ数cmに刻み、水50ccとともにミキサーまたはミルサーにかけ、ペーストにする。
ココナッツミルクパウダーを水50ccで溶く。
※パンダンリーフはペーストにする前に細かく刻んだ方が、ペーストにした際の繊維が短くなって良いと思われる(ペーストにしても繊維は残る)。
鍋に材料を全て入れてよく混ぜる。
よく撹拌しながらどうにかして75~80℃あたりまでゆっくりと加熱し、ジャム状になったら完成。
後はトーストなりに塗り、バター等とともに食べる(ともに分量外)。
パンダンリーフを含まないレシピも多いのでパンダンリーフ自体は必須ではない。